翌日、私はよっすぃ〜と一緒に事務所とよっすぃ〜の家に行った。
よっすぃ〜の引退は手術の二日前に決まった。
切羽詰ってるから、ライブもスペシャル番組も作れない。
ただ、ハローモーニングで特集を組んでくれるという。
それだけがよっすぃ〜引退のセレモニーだった。
よっすぃ〜の家ではみんなで泣いた。
お父さんもお母さんも、弟たちも…。

「ねえ、真希ちゃん」

唐突に、よっすぃ〜のお母さんに名前を呼ばれた。

「ひとつお願いしていいかしら」
「はい…」
「手術の日まで、ここにいてやってもらえないかしら」
「へ?」
「ひとみのそばにいてやってもらえませんか?」
「私はいいですけど…よっすぃ〜さえよければ」

そういって私はよっすぃ〜を見る。
だって、この人はモテる人だから。
私のほかにも、この一ヶ月の間に一緒にいたい人がいるはずだもん。
そんなよっすぃ〜の重荷になりたくないんだ。

「…待っててくれる?」
「うん、待つよ。毎日、よっすぃ〜の部屋で帰ってくるの待ってるよ」
「じゃあ、そばにいて?」
「重荷じゃない?」
「うん。むしろお願いしたいくらいだ…」
「よっすぃ〜…」
「あたし、こんな性格だからさ。真希ちゃんの前でしか弱っちい自分見せれないんだよ」
「わかった。お母さん、一ヶ月間、お世話になります」

頭を下げる私を見つめる吉澤家の人々の目は、とても柔らかかった。





それからの毎日は、周りがあきれ返るくらいに一緒にいた。
病院にも一緒にいった。
ただ、仕事に差し支えるのはよっすぃ〜が嫌がったから、
毎日、すごい集中力で仕事をこなした。
よっすぃ〜が仕事をやめる本当の理由は、まだメンバーも知らない。
家庭の事情 という曖昧な理由しか公表されていない。
最後の収録の日に、自分の口から言うんだって よっすぃ〜は言ってる。
変に同情されたくないんだって。
同情される期間は短い方がいいんだって言ってた。



よっすぃ〜の最後の収録の前の日、
私は仕事、よっすぃ〜は休み。
よっすぃ〜を置いていくのはめちゃくちゃ不安だったんだけど、
まだ寝てたいよって言うよっすぃ〜を起こしていくわけにはいかないから
後ろ髪を引かれる思いで、私は家をあとにした。



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