5時間が経過した。
手術待合にオペ室の看護士さんが来た。

「オペ、無事終わりましたよ。今、麻酔が覚めるのを待ってますからね。
あと30分ほどでお部屋の方に戻れますから」



その言葉どおり、30分ほどで、よっすぃ〜はオペ室から出てきた。
首に大きく貼られたガーゼが痛々しい。
よっすぃ〜の目がきょろきょろと何かを探す。
その瞳は私を捉えると優しいまなざしに変わった。
『真希ちゃん』
唇が確かにそう動いた。

「おかえり、よっすぃ〜」

泣かないって決めたから、私も飛びっきりの笑顔でよっすぃ〜を見た。
手を伸ばすよっすぃ〜。
その手をぎゅっと握り返す。
よっすぃ〜のパパとママは主治医の先生に呼ばれてカンファレンスルームへ。
私が部屋まで付き添った。


「ありがとうね」
 
意味がわからずよっすぃ〜は首を傾げる。

「MD」

ああ〜って感じで頷いてくれた。

「めっちゃうれしかった。宝物にするね」

にこって優しい笑顔をくれた。

「あんまりこうしてると疲れるよね。目、瞑って?」

素直に目を閉じたよっすぃ〜。
私はずっとそんなよっすぃ〜の頭を撫でていた。



「真希ちゃん」
「はい」

よっすぃ〜のママに呼ばれた。

「ちょっといいかしら」

廊下に出る。

「ひとみの手術、一応成功らしいわ」
「よかった…」
「ただね、喉頭がんって転移率が高いらしいの」
「そうなんですか?」
「だから、念のために2週間ほど抗がん剤の処置を施してから退院だそうよ」
「抗がん剤ですか…」
「…真希ちゃん」
「はい」
「ひとみのそばにいてやってもらえますか?」
「え?」
「抗がん剤の治療は、やっぱり苦しいらしいの。
だから…」
「もちろんです。ひとみちゃんが苦しいときにはそばにいたい」
「ありがとう…本当にありがとう…」

よっすぃ〜のママは私の手を握って涙を流した。
私、決心したよ?
プライベートな時間はすべてよっすぃ〜に捧げる。

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