SIDE HITOMI

「真希ちゃん、あたしさ、はっきり言って後悔してる」
「え…」
「仕事仲間とこういう関係になるんじゃなかったって」
「……」
「だって拷問だよ。近くにいたら、抱きしめたいのに…。
でもさ、あたし、遊びだったらそういうことできるのに、
真希ちゃん相手にはふざけてそういうことできない」
「だからなの? だからそっけないの?」
「うん…。きっとさ、あたしと付き合っても真希ちゃん、安心できないと思う」
「どういう意味?」
「きっと、みんなの前ではあたし、わざと冷たくしちゃうよ?」
「それでもいい」
「真希ちゃん…」
「それでもいいから、プライベートで会えればいい…」
「スケジュールなかなか合わないじゃん」
「…私ね、ずっとこれ渡そうと思って持ってたの」

そういって、ごっちんがあたしの前に手を出した。
私が手を出すと、ごっちんがその手のひらの上に…

「これ…」
「私んちの鍵だよ」
「真希ちゃん…」
「いらなかったら捨てていいから。だからもらって?」
「…わかった」


その日、あたしはごっちんと別れてから、考えた。
一人でずっと考えてた。
身体の関係になる前と後とで、あからさまに態度を変えてしまったあたし。
男なら最低と罵られても仕方ないことをしてる。
脳みそが沸騰しそうなほど、考えて考えて…。
爆発しそうになったから、ちょっと休憩してビデオをかけた。
適当にその辺にあったのを掴んで。
画面から流れてきたのはごっちんが浜崎さんの番組に出たときのもの。


♪ 辛い時誰がそばにいてくれて 誰の肩で涙を流した?
 喜びは誰と分け合って 誰と手を取り合ってきた?
 思い出しているよ

 ふたり離れて過ごした夜は 月が遠くで泣いていたよ
 ふたり離れて過ごした夜は 月が遠くで泣いてた

 これからもずっとこの歌声があなたに届きます様にと
 これからもずっとこの歌声があなたに届く様にと

……
…………

ずっとずっと、あたしのそばに最初からいてくれたのは真希ちゃんじゃん…
真希ちゃんがいなかったら、今のあたしはないかもしれないんじゃん…
そんな簡単なこと、何で気づかなかったんだろう。
辛いとき、隣で一緒に泣いてくれたのも
楽しいとき、一緒に笑ってくれたのも
戸惑ったとき、支えながらも背中押してくれたのも
全部全部真希ちゃんじゃん。
それなのに、突き放そうとしたあたしは馬鹿以外の何者でもない。


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