その夜、ひとみは家族全員を集めた。
「パパ、ママ、あたし決めたよ、アメリカに行く」
…やっぱり…。
「それでさ、真希を連れて行きたいんだけど」
…え？
「真希を」
「うん。真希がいればさ、どんなことでも乗り越えられそうな気がするんだ。それに…」
「それに？」
「離れたくないんだ、真希と」
「ひとみ…」
嬉しくてうるうるしてきた。
「あたしさ、小さいころから荒んでた。
片親ってことに卑屈になって、人が寄ってくるのをいいことに、
男遊びも女遊びもいっぱいした。
そんなあたしが初めて思ったんだ。一人の人のために生きていきたいって。それが真希だった」
「なんかプロポーズみたいだわねえ」
「そう取ってもらっていい。
あたしたち血が繋がっていないとはいえ姉妹だし、しかも女同士だし、
イレギュラーなのは充分わかってる。でも…気持ち抑えられなかった」
「ちよっと待った。真希ちゃんの気持ちは？」
パパが言った。
「私は…」
心配そうにひとみが見ている。
大丈夫だよ、安心して？
「私もひとみが好き。離れるなんて考えられない。
パパ、ママ、私もアメリカに行く」
両親へ、同性愛のカムアウト、しかも相手は義姉妹、賛成されるような要素は全くない。
「反対されてもさらっていくから」
そんなひとみの言葉に、ママは柔らかく微笑む。
「いいわよ」
「へ？」
「そこら辺の変な男に持っていかれるくらいなら、
ひとみちゃんの方がよっぽど信用できるわ。ねえ、パパ」
「そうだな」
「孫の顔見れないのはちよっと残念だけれどね」
…自分の親ながら、ものわかりのよさには驚いたよ。
[★高収入が可能！ＷＥＢデザインのプロになってみない？！
自宅で仕事がしたい人必見！
]
[ CGIレンタルサービス | 100MBの無料HPスペース | 検索エンジン登録代行サービス ]
[ 初心者でも安心なレンタルサーバー。５０MBで２５０円から。CGI・SSI・PHPが使えます。
]
キャッシング 
花
出会い 無料アクセス解析