そのまま午後の授業をぶっちして、私は家に帰った。
自分の部屋に閉じこもって布団を被る。
自分の感情がわからない。
私はひとみとどうかかわりたいの?
ひとみをどうしたいの?
それから、そんなに時間がたたないうちに部屋のドアが開いた。
軽い咳を繰り返している。
ひとみ?
布団の隙間から覗いてみる。
だるそうに椅子に座っているひとみ。
「真希、起きてる?」
「……」
「いいや…起きてても寝ててもいいから聞いてて?
嘘ついてたことは謝る。ごめん。
ずっと、いつ言おうか悩んでた。
言ったら嫌われるんじゃないかって…それが恐かった」
そこまで言ってひとみは咳込んだ。
それでもまだ話を続けようとするひとみ。
「もういいよ、ひとみ」
私はいたたまれなくなってひとみに駆け寄った。
「でも…ケホ…わかってもらいたい…ゲホゲホゲホゲホ」
「もう喋んないで?咳止まんないでしょ?」
私は椅子にすわっているひとみの頭を自分の胸に抱きしめた。
やっとわかったよ。
私、ずっとこうしたかったんだ。
ひとみの腕が私の背中を抱く。
咳しながらなのに嬉しそうに微笑んで。
「へへへ」
「なによぉ」
「幸せ」
そんなこと言われたらさ、意識しちゃうじゃん。
姉妹なのに…。
「ねえ、熱あるよ?」
話を反らす。
でも、抱き抱えている頭が熱いのは事実。
「うん…気持ち悪くなって来て早退してきた」
だめじゃん!
「病院行こ?」
「うーん…」
「何?」
「頭クラクラして歩けないかもなんだよね」
私が慌ててひとみの額に手をやると、めちゃくちゃ熱かった。
「すっごい熱いよ?」
「昨日クーラーつけっぱなしでソファで寝ちゃったからね…」
「あ…」
私のせいじゃん…
「ごめん…」
「ううん、クーラー消さなかったのは、あたしのミスだし。それよりもさ」
「ん?何?」
「…まじ、吐くかも…」
「えええ!!」
慌てて背中をさすって、
少し落ち着いたところで私の自転車の後ろに乗せて病院へ。
背中から伝わってくる熱い体温に、涙がでそうになった。
人のことで心がこんなに痛くなるのは初めてだった。
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