「…市井さん?」
「もう紗耶香って呼んでくれないんだね」
「だってもう終わったし」
話が見えない。
ひとみは私の事をちらちらとばつが悪そうに見ている。
「その子、今カノ?」
「いや、妹だよ」
「ひとみ、妹なんていたっけ?」
「血は繋がってないよ…」
「だろうね。遠くから見たら姉妹になんか見えなかった」
「…で?紗耶香はあたしに何の用?」
「最近テレビとか雑誌でひとみのことよく見るからさ、会いたくなった。
何も言わずに引っ越しちゃうしさ」
この紗耶香さんって人は何を言いたいんだろう…。
「…後藤さん?」
私の名札をみた紗耶香さんが私の名前を呼ぶ。
「ひとみはさ、今の学校でもタラシなの?」
「タラシ?」
「ひとみのことさ」
「ひとみが?タラシ?」
ありえないでしょ。あんな芋ねえちゃん。
私がここまでにしたんだよ?
「ひとみはさあ、前の学校ですっごいモテたんだ。
毎日…いや、それだけじゃ追い付かなくて、毎日朝昼晩女変えてたよ」
驚いてひとみを見た。
ひとみはずっと紗耶香さんを睨みつけていた。
「…ひとみ?」
「…」
「これ、見てみ?」
そう言って紗耶香さんが見せてくれた写真は、
ひとみが紗耶香さんを抱きしめているもので、
ひとみのいでたちは最初に会ったときのいもねーちゃんじゃなくて、
ちょっとワルそうな今時の子だった。
「もう、やめてよ…」
ひとみが苦しそうに呟く。
「なんで…なんでこんなことするんだよ…」
「あんた、自分で気付かない?
あんたのこと恨んでる女、ゴマンといるよ?
飽きたらポイしてるから恨まれるんだよ」
『今日はこれくらいにしといてやる』
そう言い残して去って行った紗耶香さん。
また現れる気なんだろうか。
まあそれはいいとして…。
「ひとみ、どういうこと?」
「ごめん…」
「ごめんじゃわかんないよ」
「家帰ってからゆっくり話すから…」
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