改めてまわりを見回す。
でけえ…。
この部屋一部屋だけでふつうのマンション一軒分くらいあるじゃん。
あたしが寝てるのはWサイズのベッドだし、でっかい液晶テレビにミニキッチン、ここだけで一軒の家だよ。


「気分はどう?」
「ありがとう。楽になった」
「学校は電話しといたから、今日は一日ゆっくりしといていいよ」
「うん…」


後藤さんが頭を撫でてくれるのが気持ちよくて鼻の奥がつんとする。

「あたし、先生に向いてないのかな…」
「何言ってんの?なりたくてなったんでしょう?」
「だって人前で話すのが怖いんだよ?生徒の目も見れないし
、想定外の展開になった時は心臓バクバクで苦しくなる。
食欲なくて食えないし…。
そんなだから学校行くのが怖くて、毎朝身体が拒否反応起こすんだ。
お腹は痛いし吐き気は凄いし。
休み時間だってそうだよ、いつもトイレにこもりっぱなし」



そこまで一気にまくし立てたら涙が溢れてきた。

「よく言えたね」
「…え?」
「そうやって吐き出せばいいんだよ」
「うん…」
「でもさ、よっすぃー私には平気じゃん?」
「不思議なことにね」
「しばらくここにいる?」
「え?」
「誰かと一緒だと気が紛れない?」


確かに一人でいるより気持ち的に楽なはずだ。
でも麻琴には弱いとこ見せたくなくて家を出た。
だけど後藤さんとは出会った日から醜態さらしてるわけで、
今更カッコつけても仕方ないんだよね。


「でも迷惑じゃ…」
「そう思うんなら誘わないでしょ?」
「そうだね」
「よっすぃーが精神的に落ち着いて学校に慣れるまで、
ここにいたらいいよ」
「ありがとう。ご両親とか…いいの?」
「前々から先生が下宿してる時多かったし大丈夫だよ」
「え?そうなの?なんで?」
「うちの学校の正式名称知ってる?」
「え?確か…後藤学園聖サンライズ学園…って、あぁ!…もしかして…」
「うん。パパが校長でおじいちゃんが理事長だよ」


お嬢様じゃん。

ってかさあ、下宿させてもらうのは、それ専門の部屋だよなぁってちょっとがっかりしたりして。


「この部屋にあるもの自由に使っていいからね」
「うん、あたしの部屋って…」
「ここ」
「まじ?」
「いやだった?その方が朝とか様子見れるかなとおもったんだけど」
「いやじゃない!むしろ嬉しい」


一人だと不安になるから。


「そっか。私さ、ご飯作ってくるから、
もう少し寝てれば?」
「えー、そんなに寝れないよ」
「寝れなくても、目つぶっとく」
「は〜い」

しかし、先生と生徒には見えないな、こりゃ。

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