放課後になり、あたしはぐでっと脱力してた。


「せーんせ」


顔をあげたら後藤さんが柔らかい笑顔でこっちを見てた。


「大丈夫？」
「なんとか生きてる。めっちゃ緊張したよ」


不思議なことに、超人見知りのあたしが、普通に話しちゃってるよ。


「もしかしてめっちゃ緊張によわかったりする？」
「うん…」
「大丈夫なの？明日から」


あたしもそれが心配だ。





実際、全然大丈夫じゃなかったんだ。
毎日、ありえないくらいの緊張、
朝は決まって具合いが悪くなる。
お腹が痛くなって何度もトイレに駆け込む。
気持ち悪くなって空吐きばかりしてしまう。
まだ授業が始まって一週間だというのに、あたしは体力を消耗していた。
ったく、あたしってば登校拒否の学生かっての。

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