「あ、そうだ。これ」
後藤さんがあたしに包みを差し出した。
「何?これ」
「お弁当。食べやすいのばかり入れてみたんだけど」
「ほんと?めっちゃ嬉しい」
現金なもんでそこから昼までの授業はお弁当が楽しみで乗り切れた。
昼休みは教師になって初めて職員室ですごした。
「吉澤先生が職員室にいるなんて珍しいね」
矢口先生に言われた。
「今日はお弁当なんで」
おお、そんな余裕できたんだなんて言われながら蓋を開ける。
「うわぁ、かわいいお弁当だ」
思わず矢口先生がそういったくらい、お弁当の中身はかわいかった。
おにぎりもおかずも全て一口サイズで食べやすくなっていて、
揚げ物は一切はいってなかった。
「それ、自分で作ったんじゃないでしょ」
矢口先生につっこまれた。
「はい。下宿先の娘さんが作ってくれたました」
言っていいものかどうかわからないから、言葉を濁す。
「もしかして、後藤さん?」
「え?あ…はい」
なんだ知ってるんじゃん。
「二人目だ」
「え?」
「後藤さんが弁当作るのって二人目だよ」
…あたしが初めてじゃないんだ…。
なんかすっごくイヤな気分だった。
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