「大丈夫?ちょっとたちあがってみ?」
私の言葉におそるおそる立ち上がるよっすぃ〜。
「どう?」
「なんとか…」
「飛んでみて?」
娘。はジャンプも多いから。
「大丈夫みたいです」
「本番中でも痛かったら必ず言うんだよ?俺、袖にいるから」
「ありがとうございます。心強いです」
本番が始まって、なんとかこなしているよっすぃ〜だけど、
やっぱりジャンプの着地とかは痛そうで、
袖に帰って来たら足を引きずっている。
「痛むのか?」
「少し…」
私はテーピングの上からコールドスプレーをふりかけ、痛み止めを服用させた。
袖で見てると、よっすぃ〜の状態がよくわかった。
調子が悪くなると、よっすぃ〜はちらちらと私の方を見るのだ。
そんな時は袖に帰って来たと同時に冷やした。
無事にエンディングを迎える。
よっすぃ〜は倒れ込むように袖に帰って来た。
「痛い?」
「うん…」
私はよっすぃ〜を背負って、救護室に連れて行った。
「あの…」
「ん?」
「やっぱり自分で歩きます」
「なんで?」
「だって…」
よっすぃ〜の言葉に周りを見ると、メンバー達がニヤニヤしながら見ていた。
「恥ずかしいんだ」
「はい…」
んっとによっすぃ〜は変わってないねえ。
思わず吹き出してしまった。
「もぉ〜一緒になって笑わないでくださいよぉ」
「昔と変わんないねえ」
「え?昔?」
「いや、なんでもない」
危ない危ない。
電波入った危ないヤツって思われるところだったよ。
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