最悪の状態で朝練に行く。
練習場に向かうタクシーの中から、自分の体温が上がって行くのを自覚した。
練習が始まる頃には咳も出始めて、
とてもじゃないけど運動なんてできる状態じゃなかった。
だけど意地で練習に参加して。
さすがに激しく走るとすぐに息が上がって咳込んで、練習を抜けることも度々だった。

「もういいから帰りなさい」

って相根コーチから言われた。
でも

「いやです。できます」

ってつっぱねて。
だけど試合形式の練習になったら、もうついていけなかった。
自分から手を上げてピッチを出た。
ロッカールームに先に戻って、椅子に座り込んだ。
咳が止まらなかった。
風邪をひいてるのにフットサルなんかしたからで、
自業自得なんだけど、苦しくて涙が出て来た。
下を向いて、足の上に肘をついて、次々とこみあげてくる咳に耐える。

「大丈夫?」

ごっちんだ。
ロッカールームに入って来たごっちんが、あたしの背中をさすってくれる。

「ごめん…水…」

喉がカラカラだった。

「はい、お水。飲める?」

ごっちんが水をあたしの口元に持って来てくれた。
咳で少しずつしか飲めなくて、
それでもごっちんは上手に飲ませてくれて、
そのおかげで徐々に咳も収まって来た。

「ありがと…」
「大丈夫?」
「うん」
「汗いっぱいだよ?」

そういいながら、ごっちんは自分のタオルであたしの汗をふいてくれた。

「練習おわったの?」
「ううん。心配で様子見に来たの」
「そっか、ごめんね?」

最悪の体調のせいか、
ごっちんの事故以来で一番優しい気持ちでごっちんに接しているあたしがいた。


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