ピッチに出る。
美貴は初めてなんだけどすごい緊張感だな。
みきたんどうしよー なんてあやっぺが言ってるけど。
美貴は初めてなんだから、聞くなっちゅうの。
んっと、ウチのキャプテンは…
あ…
あれあれ?
ベンチの隅で座り込んでうつむいちゃってるぞ?
しかも、ユニフォームの胸の辺りを押さえて。



「よっちゃん、気持ち悪いの?」
「え? ううん、大丈夫」
「顔色悪いよ?」
「緊張してるからね」
「キャプテンがそんなでどうするのー」


ぺしってよっちゃんの背中を叩いたけど、
よっちゃんは小さく笑っただけで、
相変わらずユニの胸のところをぎゅっと握り締めてる。


「…もしかして、御守り?」
「うん、そう…。古臭いよね」
「ううん。そんなことないよ? どこの神社でもらったの?」
「いや、ファンの子がくれたんだ」
「ファンから?」
「そう、すっげえ落ち着くんだ、握ってると」


「さあ、ウチのアップの時間だぞ」


監督の声がする。
よっちゃんは胸から御守りを引っ張り出すと、
お守りにチュっとキスをした。
オレンジ色のプレートに、ロゴが入ってたよ、その御守り。
「9」ってね。
なんか、ほほえましくって、美貴もあやっぺとハイタッチを交わした。


「よっちゃん!」
「ん?」
「がんばろうね」
「ういっす!」
「ごっちんにいい報告しようね」
「うん」
「美貴もおまじないしてあげる」
「ほえ?」

美貴はマジックを取り出すと、よっちゃんの右足のテーピングに
「9」って書いてやった。

「あ…」
「これで、よっちゃんのミラクルシュート炸裂だね」
「おう!」

真っ赤になりながらも、ウチのキャプテンは
笑顔でVサインをくれた。
さあ、行こう!!

 

FIN

 

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