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SIDE MAKI


よっすぃ〜が落ち込んでいる。
そんな顔しないでよ。
抱きしめたくなっちゃうじゃない。
せっかく諦めたのに。
親友でいよう。
そう思って諦めたのに。
諦めた?
そうだ、そうだよ。
私は出会ったときからずっとよっすぃ〜のことが好きなんだ。
でも、親友でいる道を選んだ。
恋人でいたら別れるときがあるかもしれない。
でも親友だったらすっとそばにいれるからって…
そう思って決めたんだった。
そこから歯車が狂い始めちゃっったんだよね?
自分の気持ち押し殺して…
自分が他の人を愛し始めたんだし。
だから、もうよっすぃ〜を好きになっちゃいけないんだよ。
でも、何でこんなに切ないんだろう。
何でよっすぃ〜はそんな顔してみてるんだろう。


SIDE HITOMI


もう限界だ。
打ち明けてしまおう。
それでもし、ごっちんがあたしのそばを離れていってしまっても
それはそれでいい。
気持ちを打ち明けないままなんてもうこれ以上は無理だ。
あたしも…
いや、なによりもごっちんが無理だ。
癒してあげれないあたしなら近くにいない方がましだ。
癒してあげられるならもっとそばにいたい。
そう、ごっちんのそばでその手を握ってあげるのは高橋じゃない
あたしなんだ。


「真希ちゃん」
「ん?」
「あのさ、ごっちんがしんどがってるときに言うことじゃないのかもしれないけど、
今言わなきゃずっと言えない気がするから…」
「うん…」

ごっちんがごくりと生唾を飲むのがわかった。


「…大好き」
「…へ?」
「あたしは真希ちゃんのことを愛してます」
「…嘘…」
「嘘じゃないよ? 今まで言ってあげられなくてごめん…」


ごっちんは一瞬笑顔になりかける。
でもその顔はすぐに歪んだ。

「無理だよ…」
「…え?」
「…愛は…高橋はどうなるの?」
「それは…」

あたしの愛を受け入れろってことは、
高橋を振れって言ってるのと同じだ。
ごっちんの顔が痛みで歪む。

「真希ちゃん、ごめん、大丈夫?」

あたしはごっちんの隣に座って、ごっちんを抱きよせた。
何がごっちんを楽にするため だよ。
ごっちんを苦しめてるじゃん…。

「…ごめん、吐いてくる…」

よろよろとごっちんが立ち上がった。
あたしは慌ててその身体を支える。
悔しくって涙が出てきた。



苦しそうにトイレで呻くごっちんと
その後ろで泣きじゃくるあたし。
端から見たらすごい取り合わせだろう。



「はあ…苦しかった…」


顔をあげたごっちんをあたしは居ても立ってもいられなくなって
乱暴に抱き寄せた。


「そばにいさせて」
「よっすぃ〜…」
「愛してるよ。誰にも渡したくないんだ」

あたしはそっとごっちんに口付ける。

「あ、汚いよ?」
「ううん、どれもこれも全部真希ちゃんだもん」
「バカ…」

この日、ごっちんが始めて笑顔を見せてくれた。


「おこがましいかもしれないけどさ、あたしが守るから」
「うん、ありがと」
「だから、戻ってきてほしい」
「わかった」

うれしいのと安心したのとで、力が抜けた。
よろけそうになったのを、ごっちんが抱きとめてくれた。

「よしこ、大丈夫?」
「うん。うれしすぎて、力が抜けた」
「ふふ、変なよしこ」

今一度、あたしたちは抱きしめあった。


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