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SIDE AI.K


愛ちゃんが何か寂しい目してたから、ご飯食べに行こって誘った。
ごっちんと上手くいってへんのかな…。


「あ…」


二人で歩いていたら、急に愛ちゃんが立ち止まった。

「ん? どないしたん?」

愛ちゃんの視線をたどると、よっすぃ〜のに肩に凭れるごっちんの姿が目に入った。

「あ、師匠たち何やってんねん!」

私が飛び出していきそうなんを、愛ちゃんが腕をつかんで止めた。

「なんで?」
「今日な、吉澤さんに言われた」
「なにを?」
「後藤さんと別れてほしいて」
「はあ? 何やそれ」

よっすぃ〜のやつ、何考えてんねん。

「もちろんいやだって思ったから、即答せえへんかった」
「うん…」
「でも…あの後藤さんの顔見て?」

そう言われて、私は今一度ごっちんの顔を見る。

「私、あんな顔させて上げられへん」
「愛ちゃん…」
「私といる時の後藤さんはめちゃくちゃ大人で…
だから、あんな甘えた表情してくれへん…。
くやしいけど、あれ引き出せるの、吉澤さんだけやわ」

大きい目に涙をいっぱいたたえながら
愛ちゃんが言う。
私の胸の奥がずきゅんとなった。
ああ、あの胸のざわざわの原因は愛ちゃんやったんか…。

「なあ、私やったらあかん?」
「え?」
「私がそばにいる。だから、泣かんとって?」

私は、愛ちゃんを抱きしめた。

「あいぼん…」
「ん? なんや?」
「私な、後藤さんと別れる」
「え?」
「後藤さんのこと好きやから…辛い顔見たくないから…
だから…」

愛ちゃんの肩が震えてる。

「もうええ、もう言わんでええよ?」

私の腕の中で、愛ちゃんはうなづいた。
しかしなぁ、よっすぃ〜のやつ、一回殴らんと気ぃすまん。

「行ってくる」
「え? どこ?」
「よっすぃ〜んとこ!」

愛ちゃんがとめるのも聞かずに私はよっすぃ〜とごっちんがいるほうへと向かった。


つづく

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