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モスラも加えての戦いは壮絶なものだった。
小美人の言うように、ゴジラの機龍に対する攻撃は容赦なかった。
ゴジラの攻撃が機龍にヒットするたびにマイクが拾う
小さなうめき声…
吉澤は唇をかみ締めながら見守るしかない自分が歯がゆかった。

戦いも長時間になると、ゴジラ、モスラ、機龍共に満身創痍の状態で
いつどれが倒れてもおかしくない上体だった。
ゴジラも動物的本能で必死で反撃する。
何度もその攻撃が機龍を直撃する。
コックピットのある胸部も例外ではなく変形してきている。
そしてさらにもう一撃。

またマイクが後藤のうめき声を拾う。


「後藤さん! 大丈夫?」
『…大丈夫』



後藤はマイクに向かってそう答えた。
しかし、だんだんと変形してきたコックピットは
その操作性を欠いてきていた。

「アブソリュートゼロ、スタンバイ」
『後藤隊員?』
「一気にいかせてください」

ゴジラの攻撃の衝撃で、そこら中をぶつけまわった後藤は
もう限界に近かった
自分が失神して、機龍がその操作性を失うなら、
早く決着をつけたほうがましだ、そう思ったのだ。

『よし、アブゼロ、発射許可』

司令室からの声に後藤はロックを解除する。
そして渾身の思いを込めたアブソリュートゼロは
見事にゴジラの急所に命中、ゴジラはもんどりうって倒れた。

「よし」
『よし、よくやった。後藤、ゴジラを抱え込めるか?』
「ええ。できます」
『そのままゴジラを抱え込んで太平洋上に向かえ』
「ラジャー」

機龍はゴジラを抱え込むと、飛行体制に入った。




「なにするんですか?」
「さっき吉澤君、機龍が災いを呼ぶって言ったな?」
「ええ」
「よって機龍をゴジラともども太平洋に破棄する。
首相命令だ」
「…前戦に行かせてもらえませんか?」
「なんでだ?」
「自分の…自分の機龍に別れ告げたいんです」
「…わかった。特別に許可する」
「ありがとうございました!」


そうして吉澤も太平洋上を目指す。

そのころ機龍は日本海溝へ向けて飛行していた。

『後藤、そろそろ脱出しろ』
「了解」

後藤はシートベルトをはずし、
パラシュートを背負い非常口へと向かった。
コックに手をかけロックを解除、
しかし、ドアは開かなかった。
見ると、ゴジラの攻撃でドアは歪んでいて開閉不可能だった。
体当たりをしてもドアはびくともしない。
後藤はふとレーダーに目をやる。
目的地点はもうすぐそこだった。

つづく

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